今回はノーマン・グランツによって企画された、1940年代のスター・プレーヤーによるジャム・セッションの一曲。レスター・ヤングの味わい深いソロ・プレイが聴ける「I Can't Get tarted」僕はレスターがミディアムからスローなテンポで吹く演奏が好きですが、その中でもこのプレイは心がこもっていて大好きです。曲調がレスターのフレーズにピッタリしているようにも思います。
作詞はアイラ・ガーシュインで、当初は“I Can't Get Started With You” と、with you がついていたそうです。歌詞がたくさんあり、決定版はありません。普通は少しコミカルなラブソングとして歌われていますが、レスターのプレイは「あなたが僕の自由にならないのはもちろん、僕自身でさえもままならない、それが僕の人生」と静かに歌っいるいるように僕には聞こえます。その切なさが心に響きます。
曲 「I Can't Get Started」
作曲 Vernon Duke
演奏 「Jazz At The Philharmonic 」 1946.1.28
Lester Young(ts) Howard McGhee(tp)
Charlie Parker(as) Willie Smith(as)
Al Killiman(tp) Arnold Ross(p)
Billy Hadnott(b) Lee Young(ds)
レコードはヴァーヴから2枚組9曲入った「BIRD AND PRES:THE'46 CONCERTS=JAZZ AT THE FHILHARMONIC=」が再発されています。
そのほかSP盤でもよく聴きます。
『ヴァーヴの再発盤』
『SP盤』