鈴木良雄・増尾好秋『AROUND THE WORLD』
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僕のジャズ好みはハードバップいっぽんやり、とまではいかないまでもかなり突出した偏りでハードバップ愛好者だと思っていましてね。それは大まかにいって40年代後半のチャーリー・パーカーから始まり、60年代半ばコルトレーンの死をもって終わります。好みのクラシックがバッハからベートーベンまでに偏っているようにね。もちろんそれ以外にも良いもの美しいもの(これもまた独断と偏見ですがね)はたくさんあるので、そうしたものはジャズに限らず何でも聴きますよ。しかし何を聴いても聴き飽きないのはハードバップなんですよねえ。それは自分の体に根を張っているみたいで、聴くと動くんですよ(笑)。これは理屈じゃないですね。さてと今度のライブは鈴木良雄(ベース)・増尾好秋(ギター)によるデュオ『AROUND THE WORLD』なんですが、これってハードバップではありません。御大二人がメローに奏でるトロピカル・サウンド・ミュージックみたいなものです。ビールを片手に思いっきりリラックスして楽しんでくださいな。というのはCD『AROUND THE WORLD』の世界の話。ライブはもっとスリリングでハード・ドライブなプレイがあると思いますよ。