ジョニー・グリフィン『you leave me breathless』ブラックライオン1967年ライブ録音
メンバー:ジョニー・グリフィン(テナー・サックス)
       ケニー・ドリュー(ピアノ) 
      ニルスヘニング・オルステッド・ペデルセン(ベース)
      アルバート・ヒース(ドラムス)
サイド1:1.RHYTHM-A-NIGH
             2.OLD FOLKS
             3.WEE
サイド2:1.YOU LEAVE ME BREATHLESS
             2.LEAVE ME BRETHLESS

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ジョニー・グリフィンは、1956年録音のブルーノート盤『INTRODUCING』
という最初期のリーダーアルバムを超える作品を作ることが出来なかった
のではないか、と僕は思っています。

さて、『you leave me breathless』に戻りますが、このアルバムも
『INTRODUCING』同様、素晴らしいリズム・セクションをバックに、
グリフィンはワンホーン・カルテットで伸び伸びアドリブ演奏しています。
良いアルバムは、A面の1曲目の出来にかかっていることが多いものですが、
本アルバムはB面1曲目。「you leave me breathless」を先ず聴いてみて下さい。
ケニー・ドリューのピアノで始まり、豪快にして繊細なグリフィンの
“ブレス”を聴くことが出来ます。
そしてケニーのピアノタッチ、
その音色に思わず「美しいなあ」と耳を奪われることでしょう。

グリフィンとケニーでは、ドン・キホーテとドルシネーアの組み合わせを
思わせないこともありませんが、ケニーのタッチに応えるかのように、
グリフィンは太く逞しく、ときにアナーキーなブローを垂れ流すことなく、
全曲いい意味での緊張感を保って吹ききっています。

ペテルセンのベース、ヒースのドラミングもグリフィンの緩急強弱自在で、
ウネウネとしたブローイングテナーと呼吸が合ったバッキングでサポートしています。

ちなみに『INTRODUCING』のリズム・セクッションは次の通りです。
ウイントン・ケリー(ピアノ)
カーリー・ラッセル(ベース)
マックス・ローチ(ドラムス)