こんな写真を撮ってみたい!
と、秘かに思っても・・・
ため息しか出ない。
そんな写真を撮るのがエルスケン。
どこがといっても一口には言えない。
けど惹かれる、ものすごく。
先ず思うのは人間への好奇心が並外れて溢れている。
汗や体臭がプンプン、性格や人生が浮き上がっている顔・顔。
それは洗練された人々を撮ったスマートに仕上がった写真ではない。
生き物のような人間とでもいえばいいのか。
生き物が生き物をねらう写真とでもいえばいいのか。
とにもかくにも人間の存在がリアルに写っている。
1960年(昭和35年)不思議な活力が列島に充満していた。
エルスケンはその日本を夢中で撮り写した。
53年経った日本は幸福になっただろうか。
それは経済(お金)だけでは成しえない事業だとみんな気づいている。