ドナルド・バード「Fuego」のA面をかけ終わると、リクエストしたM.Oさんは、「学生の頃ジャズ喫茶でドナルド・バード「Fuego」をリクエストするとき、『“Amen”の入っているB面を』なんて冗談にいったものですよ」と。ぼくは思わずクスクスっと笑いB面をかけた。65を過ぎているM.Oさんは、ノリのいいリズムに椅子から立ち上がって、いかにも楽しそうに体を揺らす。その昔はオシャベリできないジャズ喫茶で小刻みにリズムを取りながら謹聴していたっけ。

このアルバムで好きなのは「funky mama」11分に及ぶスローなブルース・ナンバー。ワトキンス、ピアソンの短いイントロからマックリーンが長いソロをジックリと聴かせるんだなあ。このマックリーンのプレイに触発されるように次々に各自が持ち味を出したソロ・プレイ披露する。これはもう実に見事なブルース・リレー。

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