歳をとり、いつしかテンポの速いものより、遅い曲にだんだんと心を奪われるようになってきました。そんな、フッと心を持って行かれる曲の数々を、気が付いたときに書き留めておこうと思います。
曲 「I Remenber Clifford」
作曲 Benny Golson
演奏 Bud Powell Trio ①1962.4.19②'62.4.23
Bud Powell (P) Torbjorn Hultcrantz(B)
Sune Spangberg(Ds)
レコード① 「Bud Powell Trio At Golden Circle Vol.1」
Steeple Chase SCC-6001
②「Bud Powell Trio At Golden Circle Vol.3」
Steeple Chase SCC-6009
曲 「I Remenber Clifford」
作曲 Benny Golson
演奏 Bud Powell Trio ①1962.4.19②'62.4.23
Bud Powell (P) Torbjorn Hultcrantz(B)
Sune Spangberg(Ds)
レコード① 「Bud Powell Trio At Golden Circle Vol.1」
Steeple Chase SCC-6001
②「Bud Powell Trio At Golden Circle Vol.3」
Steeple Chase SCC-6009
Cliffordとはトランペッターのクリフォード・ブラウン。彼は1956年6月26日、ピアニスト、リッチー・パウエル(バド・パウエルの弟)の妻、ナンシーの運転する車にリッチーと共に乗り、フィラデルフィアからシカゴに向かう途中交通事故に逢い、リッチー、ナンシーと共に死亡、享年25歳でした。彼の死に衝撃を受けたサックス・プレイヤーのベニー・ゴルソンはクリフォードを悼みエレジー「アイ・リメンバー・クリフォード」を作りました。痛ましい事故から六年の歳月を経て、ようやく弟の死と向き合い「アイ・リメンバー・クリフォード」を演奏するパウエル。訥々と弾くピアノの響きから、亡き弟への鎮魂と愛惜の情が伝わってきます。パウエルにとってこの曲は、24歳でなくなった弟の思い出「I Remenber Richie」でもあるのです。