何を聴いても印象の薄いJ・J・ジョンソン。いきなり悪口めいてなんだか申し訳ないけど(J・Jファンの皆さんゴメンナサイ)、さりとて今日はJ・Jのこれを聴いてみようというレコードがすぐ浮かばない。名盤にトミー・フラナガンありの評も空しく、「J・J IN PERSON」「FIRST PLACE」「DIAL J・J 5」のプレイは心の駅を通過していく。僕にとってオスカー・ピーターソンもそうした名手の一人。しかしこの二人も共演している誰か、例えばJ・Jならクリフォード・ブラウンとのブルーノート盤。ピーターソンならサッチモとの控え目なほどにきらりと光るヴァーヴ盤などなど、素晴らしくいい演奏は外にも多数あるはずです。ところでJ・Jはブルーノートに「The Eminent Jay Jay Johnson vol.1/vol.2」を残していますが、僕が好きなのは クリフォード・ブラウンが参加しているvol.1。ときどきCDで聴いていましたが、これはぜひレコードで聴きたいと思っていたところ、最近やっと10インチのレキシントン盤を手に入れることができました。ブラウニーの参加でJ.J以下全員が各自のパフォーマンスを遺憾なく発揮して、引き締まった演奏が繰り広げられており大変気持ちよく聴くことが出来ます。なかでもブラウニーの空気をパッと明るくする美しい音色のプレイは最大の聴きどころです。
録音データ:
Clifford Brown (tp) J.J. Johnson (tb) Jimmy Heath (ts, bars)
 John Lewis (p) Percy Heath (b) Kenny Clarke (d)
 NYC, June 22, 1953
曲目:
SIDE1         
1.GET HAPPY
2.LOVER MAN
3.CAPRI
SIDE2
1.SKTCH1
2.TURNPIKE
3.IT COULD HAPPEN TO YOU
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