知らなんだシラナンダ。
チック・コリアがこんな聴きごたえのあるアルバムを出していたとはね。
驚いたというより、素晴らしくスタンダードなチック・コリアに会えた、
やっと会えたという喜びがこみ上げてきました。
待ってましたー、こういうジャズ!

チック・コリアが長い音楽遍歴を経てたどり着いた尾根からの、
見通しよい眺望が360度広がっているような、スカッと気持ちのいい演奏。
新しいことをやっているわけではないのに新鮮な風が流れている。
これは時代の感覚、そしてこれがスタンダードの魅力なのだろう。

ピアノ・ベース・ドラムス、3人のプレイがバランスよく、これぞピアノ・トリオ
といった三者一体の躍動感が聴かれます。
ライブの雰囲気ある録音も良好です。
この三人なら次々にアルバムを作れるでしょうが、売らんかな企画はやめて、
このようなアコースティックでスタンダード中心のライブ録音を次回も期待したいですね。

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チック・コリア(ピアノ)/スタンリー・クラーク (ベース)/ レニー・ホワイト(ドラムス)
 
[収録曲]2009年ワールド・ツアー・ライブのベスト・トラック
<DISC 1~ライヴ録音~>
01.オン・グリーン・ドルフィン・ストリート
02.ワルツ・フォー・デビイ
03.バド・パウエル
04.ラ・カンシオン・デ・ソフィア
05.ウィンドウズ
06.ハッケンサック
07.ノー・ミステリー
08.セニョール・マウス

なにはともあれ、このCDをバドに持ってき聴かせてくれたUさんに感謝です。
DISC 2は言わぬがハナでしょう。
それにしても新譜のチェックはサボリッ放し、反省しなくては。