マリア・ユーディナはロシアの女性ピアニスト。1899年9月9日~1970年11月19日
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%A4%E3%83%BB%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A (ウィキペディア)
この人のレコードを欲しいのだが、
少ない(良盤はさらに少ない)高いで入手できないでいる。
今回、16枚組のCDが発売されたので早速聴いてみた。
バッハ4枚、モーツァルト3枚、ベートーヴェン5枚、シューベルト2枚、ブラームス1枚、
ムソルグスキイ・チャイコフスキイ1枚、計16枚という構成。
すばらしい!バッハでは平均律がとてもいい(好きな曲だし)
晩年のゴールドベルグはしみじみと味わい深い演奏。
沈着冷静、軽く浮かない、真面目直向に弾いているのだが、
好きで楽しいといった感じが伝わってきて、
バッハは伸びやかでけっこう明るいように聞こえる。
鍛え抜かれたタッチ、曲想によって慎重に磨かれた
音の響きは次々と空間に放出され音楽となっていく。と、いった感じだ。
モーツァルトは14番のソナタは好きだな。
20番のコンチェルト第二楽章はゆっくりとしたテンポが印象的ですばらしい演奏。
実に11分44秒。ちなみにリヒテル10分18秒、ミケランジェリ9分35秒、ハスキル8分31秒。
23番のコンチェルトも同様ですばらしい。玉音が鏤められている。
さて、次はベートーヴェンだ。5,12,14,16,17,22,27,28,29,32番のソナタ10曲と、
4,5番のコンチェルト2曲が収録されている。ディアベリ変奏曲はない。
大いに残念なのは曲によってライブレコーディング録音が良くない。
しかしなんという個性、独特の個性。音が息をしている。
弾き手と音が一体になって息をしている息遣い音遣いが聞こえてくる。
歌っているように呟いているように。
ベートーヴェンの音符にユーディナの魂が宿っている。