普段Mさんとお呼びしているその人は、
オーディオでいざ困ったときお世話になる、
掛かり付けの医者のようなオーディオドクターです。
ドクターの役割は正確な診断と処置 による回復作業。 
信頼されるには技術や経験はもちろんですが、大事なのは見識です。
Mさんを信頼する理由はそこにあります。

さて、音楽をどんな聴き方で聴いているかというと、
それはそれ人様々ですが、僕が聴いているのは演奏家の音。
僕にとって音楽を聴くという行為は、音楽の全てに
演奏家が出しているtone senseを『聴く』ことです。
いい演奏はtone senseの共有にあります。
レコードとオーディオのサウンドクオリティは、
tone sensenをより良く反映していることが基本で、
それ以上のサウンドクオリティを『聞き』たい気持ちはあまりありません。

いつだったか演奏家のtone sense 、その波長を感知するセンスについて、
Mさんと同じ思いでやりとりしたことを憶えています。