平均律は音楽を聴く楽しさと喜びを与えてくれる宝石箱。
全二巻48曲、選曲合わせ数人の演奏を聴いてきて、
最近はロシアの二人の演奏家、リヒテル('73年)とニコラーエワ('73年)、
そしてエドウィン・フィッシャー('36年)に耳を傾けています。
リヒテルは強弱緩急静動の変化に富み多彩で引きつけられます。
ニコラーエワは穏やかで柔らかく安らぎに包み込まれます。
フィッシャーは聴く者を安心させるバッハ河の名船頭。
バッハは小川という意味だそうですが、
音楽の流れは大河のようです。
その流れを我田引水してはバッハの音楽になりません。
バッハの音楽は楽しさも喜びも全てバッハの祈りと人格そのものだからです。
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