ハスキルはルーマニア出身の女性ピアニスト。(1895-1960)
ニコラーエワはロシア出身の女性ピアニスト。(1924-1993)
多くのピアニストの中で、何かにつけてよく聴きます。
僕にとって、二人は特別なピアニストです。
その演奏は一度聴いた直後、もう一度でも二度でも繰り返して聴きたい。
二人はそういう思いを起こさせる演奏をします。
そして、そのたびに心から素晴らしいと感じるのです。
ハスキルはモーツァルトを、ニコラーエワはバッハを主に聴きます。
二人に共通する特徴は作られた曲を、ツクリモノのように演奏しないこと。
ピアノから弾き出された音は、泉から自在に湧き出す清水のよう。
音は水のように流れ音楽となっていく。
演奏にザツ味がないというのは、我に頼る気持ちがないということでしょう。
心引かれるのはそういうところです。

ハスキルの好きな演奏
ベートーヴェン ピアノソナタNo.17 テンペスト 1960年録音
モーツァルト ピアノ協奏曲No.20  1950年録音 ヘンリー・スヴォボダ指揮

ニコラーエワの好きな演奏
バッハ 平均率ピアノ曲集1巻・2巻 1973年録音 
モーツァルト ピアノ協奏曲No.22  サリウス・ソンデツキス指揮