このジャケットはセルフポートレートとして秀逸だと思う。
このアルバムのために撮られたとすれば御年35。
ジュディ・ガーランドの「Alone」
ひとり、一人、そして独り。
「ひとり」から連想する情況は様々。
ブルーで落ち込んだ気持ちになっている状態、
「Alone」はそんな独りめいた心境を歌ったアルバム。
しみじみとした哀感、ぽつねんとした寂寥感、晴れぬ心の憂愁、
歌詞に込められた想いを歌うガーランドの声に感情の節が乗る。
それは彼女が生きてきた道での出来事の中に祕くれている諸々が為せるのか。
とにかく丁寧に歌い込んでいるガーランドの歌唱力に耳を傾けてみると、
歌のメッセージが切々と伝わってくるように思える。
そして、作品としての価値を高めているのは、茨の道を歩んだにもかかわらず、
決してジメジメと暗くならず、声が端正で品があるからではないでしょうか。