今に続くオーディオはSPレコードから始まる。
源流はオルゴールだとも。
音は素朴であればあるほど心に染みる。

いったい僕が出している音は心に染みているだろうか?
そういう音は昔日のもとなり、今や、
ロック会場の雰囲気やコンサートホールのオーケストラを再現しようとして、 
雑然と騒がしい音がスピーカーから溢れているではありませんか。
感性で捉えた単純素朴な音は、複雑な制御技術で濾過した音になっている。
それは手を替え品を替えた、いわばどこか決まっていない落ち着かなさを背負っている。
だから人はこれっきゃ出しようのない蓄音機でSPレコードを聴きたくなるんですね。
それでいいんですよ、音と音楽はいろんな鳴らし方があるんですから。
オーディオはそういう多様性があってこそ面白く楽しいものになります。